2010年7月16日金曜日

由紀枝の3回目のキス - 3 -



私たちのテーブルにはHな話しかしない

どうでもいい 男の先輩ばかり

Yさんをどうやって こちらに引き寄せるか






R子さんもT子さんも考えていました

先ほどのR子さんの一喝で じゃまな男どもは別なテーブルに退散

R子さんが
「ねえ あのバンドを利用しちゃおうか」
「なになに それって どうするの?」
「うん 由紀枝もカラオケで上手って分かっているし T子さんも
上手だし ここは一つ 飛び入りで歌わない?」
「だって 歌詞カードがないじゃん」
「大丈夫だって のりで歌えば関係ないよ いいでしょ T子さん」
「うん キャンディーズのハートのエースが出てこないなんてどう?」
「由紀枝 知っている?」
「うん でも何とか思い出す」
「じゃ 決まり」

このとき私は「知っている」といいましたが 
殆ど覚えていなかったです

どうしようと 心臓はバクバクドキドキ どうにでもなれ でした

素人バンドも3曲か5曲くらい演奏して 休憩するみたいでした
R子さんが駆け足で バンドのリーダーに掛けあいました

リーダーはR子さんの話を聞いて ニコニコと答えている様子でした

R子さんが戻ってきました
「T子さん 由紀枝 OKだよ 今ね 給水したら私たちのことを
マイクで呼んでくれるって」

わぁー 大変 歌詞がすっかり消えました
「ねえ 出だしはどうでしたっけ、、、」
R子さん 優しく最初のフレーズを歌ってくれました
「分かった 大丈夫よ 由紀枝 がんば」
私は 眠っていたリズムや歌詞を思い出しました

得意になって 歌っていると バンドの人が
「はーい げんきー さあ今夜は素敵な方を ご紹介しまーす
xxx課のT子さん R子さんそして由紀枝さんでーす
今夜は 飛び入りで普段鍛えた 喉を披露して下さるそうです
どうぞー xxx課のキャンディーズの皆さん
拍手で 迎えてくださーい」

屋上はキャンディーズのステージのように盛り上がっています
男性社員からもやんやの応援 女性からもキャアーキャアーと応援

私は やるっきゃないと思いステージに立ちました
マイクを持つ手が 少し震えていたのを今でも覚えています
あーあ やちゃった でも後戻りできない

前奏が始まると 3人が顔を見合わせると何か安心して
【ハートのエースが出てこない、、、、】
歌いだしは上手 自分でも笑顔になっているのが分かります
やったー

途中で指を刺すところは Yさんめがけて指を刺したの

その後が 大変なんです

Yさんの目と私の目が合ってしまい 私はドキドキバクバクで
心臓が破裂しそうな感じ

でも 助けてくれたのもYさんです
私を見ていて 笑顔で手拍子や 途中で立ち上がると 仲間の方も
立ち上がって 応援してくれました

無事に歌い終えると みんなから凄い拍手でびっくりでした





続きは次回です





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